2016年9月24日土曜日

【名作】のび太「何だあれ?校庭に何か落ちてる…」part2【ss】

393:2009/03/15(日) 20:44:07.66 ID:
リューク「…どうだ?数秒で終わるぞ。ただし、対価は寿命の半分だ」

のび太「…考えさせてくれ」

リューク「クックック」


*「…やあ、会うのは初めてだね」

のび太「…うわっ!?新しい死神…!?」

*「私の名前は、」


ここでしずかちゃんに憑いてた死神の名前募集するわ
性格とかレムみたいなイメージで>>400




のび太「何だあれ?校庭に何か落ちてる…」【前編】【後編】





400:2009/03/15(日) 20:45:56.41 ID:
松尾芭蕉


410:2009/03/15(日) 20:47:13.49 ID:
芭蕉「私の名前は松尾芭蕉。源静香にデスノートを渡した死神だ」

のび太「……しずかちゃんは?」

芭蕉「監禁されている」

のび太「なっ…!?」

芭蕉「…そして、これがしずかのノートだ」

のび太「……?」

芭蕉「怪訝そうだな。…無理も無い」

のび太「詳しく説明してくれ」

芭蕉「そうだな…」

416:2009/03/15(日) 20:49:53.58 ID:
芭蕉「今日の夜明け前の事だった。

 しずかはいつも通り、慣れた時間に起きた。いつもとはいっても1ヶ月程度だったが、
それでもこの長い1ヶ月の間で慣れた事だからやはりいつもと言うべきなのだろう。

『シャワーを浴びてくるわ』

 そう言ってしずかは、両親が寝ているのを尻目に私にノートを預け、ホテルのシャワー室へと入っていった。
 それから間も無くだった。ホテルの部屋の鍵が開く音がして、私が振り向くと
顔が見えない程装備を固めた人間たちがいた。中腰に小銃を構え、
足先から髪先までが全て覆われて表情は窺えない。

 そして、その人間たちはしずかがシャワー中の風呂場へと突入した。
…おそらく、これが狙いだったのだろう。」

のび太「くっ…しずかちゃんの裸を見やがって……」

リューク(そこかよ)

420:2009/03/15(日) 20:53:22.53 ID:
のび太「つまり、そいつらはしずかちゃんの1日のタイムスケジュールを把握していた訳か…目をつけられていたんだな」

芭蕉「さぁな。私には解らない。

 そして間も無く、耳を劈くようなしずかの高い悲鳴が聞こえた。
母親にも聞かされていない事だったのか、悲鳴と共に目を覚ましたしずかの母親は
武装した人間に詰め寄った。だが、銃口を向けられては従うしか無かったのだろう。
すぐに抵抗を止めた。

 そして、バスタオルに包まれて連れていかれるしずかの口と目には、テープが巻かれていた。
…おそらくは強力なテープなのだろう。貼り付けるのに失敗したのか、一部髪の毛が根こそぎ抜かれていた。
 私の名を呼ぼうとしたのか、両親に助けを求めたのか…
口元のテープが微かに動いたが、声が届く事は無かった。」

のび太「くそっ…!しずかちゃんの艶やかで綺麗な髪を…っ!」

リューク「っていうかこんな長ったらしく言わないで"捕まった"と一言言えばいいじゃん」

422:2009/03/15(日) 20:56:04.43 ID:
芭蕉「しずかが連れていかれたのは、小さく殺風景な部屋だった。
鉄で覆われた冷たく無機質な部屋の中央にはI字の柱にも似たものがあり、
そこにしずかはバスタオル姿のまま鉄のロープで縛りつけられた。」

リューク(ウホッ)

芭蕉「そして…しずかは……」

のび太「尋問されたんだな」

芭蕉「…その通りだ」

のび太「しずかちゃんは何を言った?」

芭蕉「…大量殺人事件の一連の犯人は私だ、と」

のび太「……!」

芭蕉「そして…デスノートの所有権を破棄する、と」

のび太「……という事は…」

芭蕉「…あぁ。私が今、しずかのノートを持っている。そして、しずかのデスノートに関する記憶は全て失われた」


427:2009/03/15(日) 20:59:51.09 ID:
のび太「…その前に1つ聞きたい」

芭蕉「何だ?」

のび太「しずかちゃんは、衛星放送を?」

芭蕉「…見たが」

のび太「Mと名乗る人物を殺した?」

芭蕉「その通りだ。…何で解る?」

のび太「…僕のミスだ。僕が山田太郎を殺したせいで、しずかちゃんはMを殺すべき人間だと判断したんだろう…
よりにもよって、僕のミスでしずかちゃんが捕まるなんて…」


433:2009/03/15(日) 21:03:32.62 ID:
芭蕉「…落ち込んでいる所に悪いな。しずかからの伝言がある。
"のび太さん、私が罪を被るから、のび太さんだけでも助かって"」

リューク「クク…愛、ってやつか?」

のび太(………。)

のび太「…嫌だ」

芭蕉「は?」

のび太「…もう、友達を失うのは、嫌だ」

リューク「………。」

芭蕉「………。」

のび太「…新しい作戦を考える。早くノートを貸せ、死神」


435:2009/03/15(日) 21:06:37.65 ID:
コナン「………。」

灰原「ああ言ったものの、煮詰まってるみたいね」

コナン「…蘭には言うなよ」

灰原「言う訳無いじゃない、バカ。女心がわかってないわね」

コナン「うるせー。…キラ、源静香が捕まった今でも裁きは続いているんだ」

灰原「でも、依然警察の動きが見られる」

コナン「あぁ。事実を公にはしていないが…おそらくキラはもう1人居る。そして、そのキラは日本に居る」

灰原「1人で調べるには範囲が広すぎるわね」

コナン「黒いノート…あれの能力さえ解れば…」

436:2009/03/15(日) 21:07:17.10 ID:
コナン(黒いノート…顔と名前…)

コナン(…人の名前を書き込んだらその人間が死ぬノートか?)

コナン(…いいや、それは有り得ないな)


のび太「…まずは」

リューク「まずは?」

のび太「静香ちゃんの無実を晴らさなくてはならない」

芭蕉「…出来るのか?」

のび太「静香ちゃんを捕まえたが連中は死刑に処していない。さっきそう言ったね?」

芭蕉「あぁ」

のび太「という事は、容疑が濃いだけでまだ証拠は押さえていないという事だ」

のび太「…江戸川コナンの本名を暴き、キラに仕立て上げる」

のび太「これしか、ないな」

439:2009/03/15(日) 21:10:23.46 ID:
リューク「目の契約は一瞬で済むぞ」

のび太「……いいや、必要無いよ」

リューク「ん…?でも、戸籍を調べようとしてもダメだったんだろ?」

のび太「それに、相手は江戸川コナンという偽名を最初から使ってる。隙は無いだろう」

リューク「…?どうするんだよ」

のび太「僕が江戸川コナンについて調べていない訳が無いじゃないか。…まだまだ時間はかかりそうだけどね」


446:2009/03/15(日) 21:14:24.53 ID:
警視庁
コナン(…やはり、あの情報を掴むしか無いな)

松田「…あれ?君は、白鳥警部の知り合いの…」

コナン「あ、初めまして!ちょっと聞きたい事があって…いいですか?」

松田「…?いいけど」

カツカツカツカツ

コナン「エターナルフォースブリザード!」

ピシュッ

松田「うっ」

コナン「よし…寝てる間に盗聴器をつけて…と」

451:2009/03/15(日) 21:18:14.30 ID:
松田「う…」

松田「…あれ?僕はここで何を…」

白鳥「松田さーん」

松田「あ、はーい!今行きます!」

コナン(…よし)

松田「…新たな裁きは?」

白鳥「えぇ、今日判明しているだけで既に30件あります。潜伏している犯罪者の分を含めると、もっと」

松田「…くっ」

白鳥「しかしSキラが捕まえられたのにも関わらず、裁きが続いていますね」

コナン(Sキラ…?源静香の事か?)

452:2009/03/15(日) 21:19:44.07 ID:
コナン(裁きの…予定!?)

白鳥「…ですね」

松田「まだSキラの所有していた殺人ノートが見つかっていない…フランスにもキラの共犯者が潜伏している可能性があります」

コナン(殺人ノート…!名前を書くだけで人を殺せるノート…間違いないだろうな)

松田「…しかしSキラは目を持っていたんでしょうか?」

白鳥「ん?そうじゃないのかい?」

コナン(…目?)

松田「Nキラが目を持っていて、Sキラが目を持っていなかった可能性は?」

白鳥「…いや、ないでしょう。フランスの衛星放送を利用してテレビ放送でおとりとなったMを殺したのですから」

コナン(…という事は、"名前が無くても人を殺せる目"か)

454:2009/03/15(日) 21:22:13.70 ID:
松田「……そう、か…でも日本にSキラが居た可能性は」

白鳥「…あるかもしれませんが、相手は小学5年生ですよ?」

松田「ですよねー」

ピシュッ

松田「はうっ」

ドサッ

白鳥「…松田さん!?」

白鳥「…生きてますね。ここ最近缶詰の捜査でしたし、少し眠っていてもいいでしょう」


コナン(…よし、盗聴器回収完了)

コナン(スペアの麻酔針持っといてよかったぜ)

459:2009/03/15(日) 21:26:46.07 ID:
コナン(…と、なると)

コナン(やはりキラは野比のび太に間違いない…!)


のび太「…これだ。これに間違いない」

リューク「行方不明の高校生探偵…か。確かに目暮って奴と一緒に新聞に載ってるな」

のび太「…あぁ。目の色と髪の色も一緒。行方不明になった場所もここからそう遠くない場所だ」

リューク「しかし、年齢的にはどうなんだ?」

のび太「僕のコピーは小学1年生程度の小さい江戸川コナンを目撃してる。見た目をごまかす薬でもあるんじゃないか?」

芭蕉「…しずかは助かるんだな?」

のび太「…僕が上手くやれれば、ね」

芭蕉「そうか…」

リューク(ガチレズ…うほっ)

のび太「…後は、証拠をどうするか…だ」

465:2009/03/15(日) 21:29:54.96 ID:
ドラミ「…う……」

ドラミ(のび太さんがキラになった事で…未来のセワシさんの運命が変わりつつある……)

ドラミ(セワシさんが生まれなくなる事…それはつまり)

ドラミ(私が…消える)


472:2009/03/15(日) 21:31:48.73 ID:
コナン「…おはよう」

のび太「…おはよう」

コナン「…隠し事は無しだ、キラ」

のび太「…キラ?…心外だよ」

コナン「お前は剛田武、骨川スネ夫、出木杉英才を殺し、源静代を危険な目に逢わせた」

コナン(…さて、このブラフにどんな反応を見せるか)

のび太「…ふざけるな!」

コナン「…!」

のび太「ジャイアンも、スネ夫も、出木杉君も…しずかちゃんも……皆僕の友達だ!」

コナン「………。」

のび太「…ごめん…一人にして……」

コナン(……言葉には釣られない、か?証拠を押さえなければ…)

476:2009/03/15(日) 21:35:24.18 ID:
キーンコーンカーンコーン
のび太「…起立、礼」

コナン「…さっきは、ごめん」

のび太「…謝るのはこっちだよ。僕もごめん」

コナン「ん、あぁ」

のび太「…コナン君に見せたい物があるんだ。ちょっといいかな?」

コナン「え?いいけど」

のび太「でも、ここじゃちょっと…僕の家はまずいしなぁ…」

コナン「じゃあ、僕の家に来る?」

のび太「え?いいの?」

コナン「うん!」

477:2009/03/15(日) 21:37:54.94 ID:
リューク「ほう…デスノートを見せるのか。大胆な作戦だな」

芭蕉「大胆…?何でわざわざそんな事をするんだ?」

リューク「ククク…解らん」

芭蕉「お前に聞いた私が馬鹿だったようだ」

のび太「…これなんだけど、」

コナン「……!」

コナン「黒い…ノート…!」

483:2009/03/15(日) 21:41:51.03 ID:
リューク「ククク…ん?」

コナン「…ごめん!これ…借りていい?」

のび太「うん?いいよ」

コナン「ちょっと待っててね!」

タッタッタッ

のび太「…よし、作戦通り」

リューク「何で俺の姿が見えてないんだ?」

のび太「あのノートは只のノートを黒く塗っただけ。
コナン君は黒いノートとは知っていても、形状や特徴までは知らなかった」

のび太「…あとは引き出しにこれを入れて…と」

487:2009/03/15(日) 21:45:15.21 ID:
コナン「博士!」

阿笠「ん?どうしたんじゃ?」

コナン「これ…」

阿笠「黒く塗ったキャンパスノートじゃな」

コナン「………。」

灰原「………。殴ってもいい?顔でいいから」

コナン「…いや、よしてくれ…どうやら俺の早とちりだったみたいだ」

492:2009/03/15(日) 21:48:29.02 ID:
のび太「どうしたの?いきなり」

コナン「いや、ちょっと。…アハハ」

のび太「そっかぁ。あはは」

コナン「これ、どうしたの?」

のび太「出木杉君の持ってたノートだよ。黒く塗りつぶされてて、不思議でしょ?」

コナン「あ、あぁ…」

のび太「で、中に英語が書いてあるんだ」

コナン「…本当だ。そうだね。確かに不可解だ」

コナン(……落ち着け。落ち着け…このノートの意味は何だ!?)

のび太「出木杉君がコナン君に見せるつもりだったみたいだけど、渡せなかったみたいだから。
出木杉君のお母さんに、貰ってきたんだ」

コナン「そっかぁ…うん。確かに変だね」

496:2009/03/15(日) 21:50:58.95 ID:
のび太「…あ、そろそろ帰らないと」

コナン「もうそんな時間?…じゃあ、これは有難う。返すね」

のび太「え?あ、うん。じゃあまたね!」

コナン「うん!またねー!」

灰原「……あれがキラ?」

コナン「そう…だと思うんだけどな…」

503:2009/03/15(日) 21:54:38.15 ID:
灰原「…また警視庁に向かうつもり?」

コナン「…それしか、無いだろ。情報が無さ過ぎる」

灰原「焦ってるだけなんじゃない?」

コナン「………。」

灰原「図星ね。バカみたい」

コナン「…解ってんだよ」

灰原「ん」

コナン「俺は約束したんだ…蘭に。キラを捕まえるって」

コナン「…行ってくる!」

灰原「あっ…ちょっと!」

灰原「……本当に、女心の解らないバカね…まったく」

512:2009/03/15(日) 22:01:09.46 ID:
のび太「警察側が犯したミスは3つ」

芭蕉「…ん?」

のび太「1つ。僕へ直接的な捜査を行わなかった。小学5年生が犯人ではないだろうという甘さからだろう」

のび太「2つ。情報を管理するキラ対策本部のセキリュティレベルが低すぎた」

のび太「3つ。しずかちゃんを捕まえた事。
キラである僕を刺激する事だろうから、ニュースで流すべきではなかった。
そして、捕まえずに尾行や捜査をずっと行っていれば、しずかちゃんは多分ボロを出したと思う」

のび太「…そして、コナン君が犯したミスは5つ」

リューク「ほう」

のび太「1つ。情報を欲するあまり、警視庁に潜入しすぎた」

のび太「2つ。過去の経歴が存在しない。薬で歳を変化させすぎた」

のび太「3つ。偽名を使った事により、僕…キラが助かる事になった」

のび太「4つ。目立ちすぎた。工藤新一はあまりにも有名すぎる。目暮警部の名前で検索しただけで出てきたからね」

のび太「…5つ目の間違いは、キラを暴こうとした事だ」

522:2009/03/15(日) 22:07:48.11 ID:
警視庁
コナン(もっと情報を…)

白鳥「あれ?コナン君」

コナン「あ、」

阿笠「おーい!新一ー!」

コナン「…!博士!」

阿笠「…新一の引き出しから、これが」

コナン「…!何…!?DEATHNOTE…死のノート!?」

コナン(まさか…あの黒いキャンパスノートは囮!
野比のび太が俺の部屋に上がったのはこれを仕込む為か!)

阿笠「新一、まさか、」

コナン「違う!俺はッ――」

ドクンッ

俺は…間違ってなかった…が、ま……

ドサッ

527:2009/03/15(日) 22:12:00.37 ID:
ニア「江戸川コナン…いえ、工藤新一が持っていたノートからは指紋が検出されませんでした。
そして、殺人の予告はとてつもなく高性能なプリンターでプリントアウトされてました。
これらはつまり、ノートを使用した人間が誰なのか、特定出来ないようにする為」

阿部「そして、工藤新一はSキラ、Nキラ両方の素質を持っていた。
友人の野比のび太の証言によると、源静香の留学を工藤進一は知っていた。
源静香に罪を着せる為に、源静香をSキラに仕立て上げた」

ニア「野比のび太をNキラだと思わせる為に、剛田武と骨川スネ夫を殺し、
野比のび太の捜査に入った人間もわざわざ心臓麻痺で殺した。
これは、野比のび太に罪を着せる為です。

…このノートに書かれている裁きは止められません。ですが、もうこの件は終わりました」

阿部「…何故工藤新一は裁きを受けたのです?」

ニア「死神です。死神は、ノートの所有者の死を悟ると、所有者の名前を自分のノートに書く」

阿部「…つまり、この件は――解決、と」

阿部(しかし、何かが引っかかる。何かが…)

534:2009/03/15(日) 22:16:51.84 ID:
しずか「…のび太さん!」

のび太「…しずかちゃん!無事だったかい?」

しずか「えぇ…とても、怖かったわ…」

のび太「しずかちゃん…大丈夫、君の事は守るから」


ドラミ「……あ…れ?」

ドラミ「私の体の消失が起こらなくなった…?どうして…?」


リューク「ククク…流石だな。道具を使わずに容疑を逃れやがった」

芭蕉「…そうだな。この男を頼って良かった」

しずか「…何でヘルメットを被ってるの?」

のび太「え?いや…うん。あの…えっと…ホラ、最新のトレンド?」

しずか「まぁ!格好いい!」

540:2009/03/15(日) 22:22:13.16 ID:
ニア「…そうですね、腑に落ちない点はいくつもあります」

阿部「あぁ。それこそ、俺達が見えていない所が…」

ジェバンニ「まだ捜査を?」

ニア「当たり前です」

レスター「それでは、今のうちに日本のインターネットに罠をしかける、というのは?」

ニア「罠?」

レスター「たとえば…名前と顔を一致しないようにするとか」

ニア「根本的なキラ対策にはならないでしょう。それならば、情報を絶つしかない」

レスター「しかし…」

ニア「えぇ。解っています。各国の警察がその動きをするまで、私達は見ているしかありません」

544:2009/03/15(日) 22:26:24.57 ID:
ハル「じゃあ、指を咥えて見てろっていうの?」

ニア「…えぇ。現時点では」

ジェバンニ「貴様…ッ!散々人の穴を掘っておいて!」

阿部「やめるんだ!」

ジェバンニ「…!」

阿部「今…争っても仕方が無い。それに、工藤新一が本当にキラだった可能性は高い」

ニア「お察し下さい」

ハル「阿部さんの言うとおりよ。…でも、ここまでコケにされて、プライドは傷つかないのかしら?」

ニア「…ズタボロです。ですが、私の心なんて気にしてる場合ではない」

ニア「私はLを継ぐ者です。例えそれがどんな悪人が被害者だったとしても、キラを許す事は出来ません」

552:2009/03/15(日) 22:33:13.94 ID:
リューク「しかし、痛いな」

のび太「…うん。本物のノートを1冊失った事は、僕にとって相当なハンデとなった」

リューク「道具を使えよ」

のび太「道具を無闇に使えば、普通では考えられない事が起こる。
これまでの事はアニメだから仕方ないとしても、これからの事は」

芭蕉「常識的に考えて、マスコミが注目するだろうな」

リューク(常識とかあんのかよ)

のび太「とりあえずは休戦。僕は疲れたよ…パトラss」

リューク「日本警察に取られた俺のノートどうすんだ」

のび太「…折角忘れようと思ってたのに。…でも早く取り返さないと、所有権の問題もある」


556:2009/03/15(日) 22:40:11.80 ID:
蘭「新一…」

服部「おい工藤!何してはるねん!」

服部の彼女「やめて!平次!工藤君は…もう!」

服部「うるさい!工藤は…工藤はな!こんな事せぇへん!嘘や!はよ目ぇ覚まして嘘だって言ってくれ!」

服部の彼女「やめてよ…お願いだから…やめてよ!」

服部「工藤…!お前は死んどらん!死ぬ訳が無い!お前は世界一の…世界一の探偵なんやぞ!」


灰原「…工藤君の…バカ」


563:2009/03/15(日) 22:46:30.28 ID:
灰原(野比のび太…やはりあの子がキラかしら?)

灰原(…でも、無理ね。私には捜査は不可能だわ)

灰原(工藤新一が解けなかった難題を、私が解ける筈が無いもの…)


リューク「で、裁きは止めるのか?」

のび太「まさか、そんな訳が無いよ」

芭蕉「…?どうしてだ?」

のび太「確かに、今裁きを止めればしずかちゃんと幸せな生活が出来るかもしれない」

のび太「…けど、僕が幸せになるのは、間違っている。でも、僕は臆病者だから自首なんて出来ない」

芭蕉「矛盾してないか?」

のび太「そうかもしれない。僕は…納得の行く死に方を求めているのかも」

リューク「納得の行く死に方…か。ククク…」

569:2009/03/15(日) 22:52:15.41 ID:
ニア「…裁きが再び始まりましたね」

阿部「あぁ。…しかし…こいつは…」

ニア「どうしました?」

ジェバンニ「衛星ステーションから、各国の犯罪者リストへとアクセスされています」

ニア「…どういう事です?」

阿部「衛星ステーション内の人間の犯行…は有り得ないな」

ジェバンニ「となると、よほど強力な電波を持つPCを使用している、と」

阿部「ハッキングを仕掛ける事は出来るか?ジェバンニ」

ジェバンニ「アドレスが転々と変化しています。追うのは不可能に近いかと」

ニア「…今度は…どうやら本気のようですね」

575:2009/03/15(日) 22:57:30.80 ID:
ハル「…いつまで私達は眺めていればいいの?」

ニア「………。阿部さん」

阿部「んぁ?」

ニア「日本へ移動します」

ジェバンニ「…!」

阿部「やれやれ、やっとか。慎重すぎるのも考え物だぞ」

ジェバンニ「日本にキラが居る…と?」

ニア「いいえ。私は一つの可能性を考えていました」

阿部「野比のび太がキラである可能性だ。…さて、そうと決まったら早速日本へ行こうか」

577:2009/03/15(日) 23:02:59.57 ID:
ハル「でも…!キラは工藤新一だった訳でしょう!?」

阿部「野比のび太がキラだという罪を工藤新一に被せた、という推理は?」

ニア「やや強引な考えですが、有り得ます」

レスター「…では、何故これまで踏み入った捜査を…」

阿部「していなかったのは、ニアが慎重になりすぎていたからさ」

ジェバンニ「慎重に?」

ニア「…私にミスは許されません。オバマ大統領は公ではキラを肯定しつつも、SPKという場所を残してくれました」

ニア「もし捕まえてもキラだという証拠が見つからなければ、私は犯罪者になってしまう。源静香の件のように」

阿部「あれは日本警察が捕まえたって事にしてたから良かったけどな。外交には問題は無いが、経済的には支障が出てるようだが」

ニア「これ以上無実の人間を巻き込むわけにはいきません。…無駄話は終わりです。行きますよ」

580:2009/03/15(日) 23:07:46.21 ID:
のび太「………。」

しずか「…のび太さん」

のび太「うん?どうしたの?」

しずか「…いや、何でもないわ…おやすみなさい」

のび太「ん?…うん、おやすみ」

リューク「どこでもドア…か。コナンって奴を裁いた時には使わなかったのに、彼女の為には使うってか」

芭蕉「察してやれ、リューク」

のび太「…キラは何を思っていたんだろうな…」

リューク「んあ?」

のび太「いいや、何でもない。寝るよ。おやすみ」

586:2009/03/15(日) 23:12:17.47 ID:
先生「さて、今日から私の代わりに担任になる…」

阿部「阿部だ。よろしくな」

「「「よろしくおねがいしまーす!」」」

のび太(…新任…?)

のび太(………。いいや、警察とかには関係して無いだろうな。考えすぎか)

阿部「おっと、そこのキミ、浮かない顔だね?」

のび太「…!え、いいえ、奇抜な格好だなぁって」

阿部「いつでもプレイする為の戦闘スーツさ!」

先生(大丈夫なのか…?この新任…)

608:2009/03/15(日) 23:32:43.04 ID:
阿部「そうだ、ついでにもう一人、友達も出来るぞ」

先生「そうでした、今日このクラスに転校してきた、」

ニア「ネイト・リバーです。よろしくお願いします」

「わーかわいいー!」
「白髪とかテラDQNwwwww」
「こっち向いてー!」
「こっちみんなwwwwww」

阿部「はいはい、皆静かにな?そうだな…ネイト君は、のび太君の後ろに座ってくれ」

ニア「はい、解りました。…それと、ニアって呼んでください」

阿部「あはは、解ったよ、ニア君」

ニア「…よろしく」

のび太「あ、あぁ…うん、よろしく」

ニア「SPKのリーダー、ネイト・リバーと申します」

のび太「……!SPKって…」

リューク「セクハラで逮捕された奴だよな」

芭蕉「あぁ、そうだな」

613:2009/03/15(日) 23:39:15.03 ID:
のび太「キラの対策本部?アメリカの…」

ニア「よく知っていますね、小学5年生にしては」

のび太「ニュースで見たから…」

のび太(SPK…キラ対策本部か。随分と大胆に来たな)

ニア「素敵なヘルメットですね」

のび太「あ、あぁ…ぼーっとしてたら、電柱にぶつかっちゃって。それから、ママが危ないからつけてなさいって」

ニア「そうですか。私も1個欲しいです」

のび太「はぁ…」

芭蕉「何だコイツは」

のび太(…確かに変人だけど…SPKのリーダーというのは嘘なのか?本当なのか…?)

615:2009/03/15(日) 23:42:19.13 ID:
ニア「そんな君を、SPK本部に是非お呼びしたいです」

のび太「…!どうして?」

ニア「工藤新一について、よく知っているようなので」

のび太「コナン君のこと?」

ニア「そうです」

のび太「わかった…僕でよかったら」

のび太(…おそらく、このニアって奴は…本物だ。単独で行動しているようにも思えない)

のび太(となると、偽名を使っているに違いない…)

のび太(目を使わずに始末するか…?いいや、ここはスルーしておくべきか。デスノート自体さえ見つからなければ問題無いし)

617:2009/03/15(日) 23:45:46.64 ID:
キーンコーンカーンコーン
のび太「起立、礼」

ニア「…じゃあのび太くん、こっちに」

のび太「え?あ…うん!」

ジェバンニ「お待ちしておりました」

のび太(ちょ…凄い、リムジンだ!初めて見た…)

ニア「有難う、ジェバンニ。さて、行こうか」

のび太「う…うん」

ニア(この一日、野比のび太に不審な行動はありませんでした)

ニア(ですが、だからこそ怪しい…ボロを出さないというか。夜神月並み、いやそれ以上に強敵ですね)

622:2009/03/15(日) 23:51:30.56 ID:
ニア「さて、着いたらテニスでもしましょうか」

のび太「えっ?でも僕…」

ニア「知っています。テニスとは言ってもマリオテニスですから、大丈夫ですよ」

のび太「う、うん…」

のび太(知っています…か。それなりに僕の事を調べてる…当たり前か)

のび太(僕をこうして誘ったのは僕がキラじゃないかと疑っている為、)

のび太(…そう思って行動しよう)

リューク「ククク…」

芭蕉「リューク、ついてきていていいのか?」

リューク「いいんじゃね?多分」

626:2009/03/15(日) 23:56:03.55 ID:
のび太(しまった…ニアがもしノートに触れていたならリュークが見えているのか)

チラッ

のび太(でも…大丈夫な筈だ…それだけでは決定的な証拠には…)

ニア「そんなに後ろが気になりますか?」

のび太「…!いや、リムジンって凄いなあtt」

ニア「死神、とか」

のび太(…!ここまで知っているのか…!)

のび太「…死神?僕が殺されるって事?」

ニア「冗談ですよ」

633:2009/03/16(月) 00:01:03.07 ID:
のび太(こ…こいつ……)

リューク「いや、でも…俺、こいつ知ってるぞ。多分俺の姿も見えてる」

芭蕉「それだけじゃ捕まえる証拠にはならんだろう。…だが、もしそうだとすれば」

のび太(…そういう事は早めに言ってくれ、リューク…。
こいつを処分しなければならない理由が出来てしまった…)

ニア「…おっと、そろそろ着いたみたいですね」

のび太「これは…ビル?」

ニア「えぇ。只のビルです。過去、Lの所有物でした」

のび太「エル?」

ニア「世界一の探偵だった人です。今はもう亡くなっていますがね」

のび太「…亡くなって?」

ニア「えぇ。…さて、マリオテニスでもしましょう。64版ですが」

リューク「古っ」

638:2009/03/16(月) 00:04:36.94 ID:
マリオ「マリオテェーニス!」

のび太「うわー!なつかしいなぁ」

ニア「そうなんですか?」

のび太「うん。…ジャイアンと、スネ夫と…3人で……」

ニア「………。言わなくていいですよ。私はテレサで」

のび太「あ、じゃあ僕マリオで」

ニア「ワルイージコートでいいですね?」

のび太「…!」

のび太(ワルイージコートは最速のコート…!テレサには向かない筈だけど…僕を舐めているのか?)

のび太「望むところだ!」

647:2009/03/16(月) 00:09:40.25 ID:
スパァンッ!

ニア「…!」

ニア(クロスのトップスピンサーブ…しかも絶妙なタイミングで…!)

のび太「ラブ-フィフティーン、だね」

ニア「…流石です、ゲームの才能があるとは聞いていましたが」

のび太「そう?なんだか照れるなぁ」

リューク「才能あるのか?」

芭蕉「とりあえずお前は家に帰れ」

スパァンッ!パコンッ!

のび太「…な!」

のび太(クロスのサーブを返す…ラインギリギリのスライスショット…!)

のび太「中々、やるね」

ニア「フィフティーン・オール…いいえ、そちらこそ」

661:2009/03/16(月) 00:16:32.64 ID:
リューク(…あの時みたいだな)

のび太(…ニアが僕にマリオテニスをしようって言ったのは何故だ?)

のび太(僕の性格を探っているのか?でも…それならマリオテニスなんてする必要は無い)

のび太(…勝てばいい。ただそれだけの事だ)

スパァンッ!

マリオ「6-5」

ニア(………。ほら、勝ちに来た…)

ニア(野比のび太は非常にミスを気にする人物だ…
じゃなければこんなにミスを消す方法を思いつくはずが無い)

ニア(だが、その一方で、感情的になる事も多い…そういう人物の筈だ)

マリオ「タイブレーク」

663:2009/03/16(月) 00:21:02.87 ID:
ジェバンニ「…ニアは、何を?」

ハル「日本のゲームね。楽しそうだわ」

ジェバンニ「そうじゃなくて…何を考えてるんだ?」

ハル「多分、何も考えてないわよ」

ジェバンニ「え…?」

ハル「プラモデルを作る時も、何する時も、あんな楽しそうな顔見なかったわ」

ジェバンニ「………。」

ハル「貴方は根を詰めすぎなのよ。たまにはリラックスしなさい」

ジェバンニ「……そうだな」


マリオ「フッフフゥー!イェアー!」

のび太「…勝った……」

ニア「…流石ですね。…私の負けです」

のび太「でも、楽しかったよ。こんなに強い相手初めてだった」

ニア「…どうも」

665:2009/03/16(月) 00:26:13.00 ID:
ニア「…ジェバンニ。リストを」

ジェバンニ「用意してあります。そちらのモニターをご覧下さい」

のび太「…リスト?リストって?」

パッ

のび太「…あれ?ゲームの画面が」

ニア「裁きを受けた人の名前リストです」

のび太「…!でっ、でも…!コナン君が…キラだって…」

ニア「それは、誰に?」

のび太「警察の人から…聞いた。他の人には言っちゃだめだって言われたけど」

ニア「何故、それを私に言ってくれたのですか?」

のび太「…!それは…」

のび太(まさかそんな事を聞かれるとは…。考えるんだ…もし僕がキラじゃない人間だったら…)

ニア「…友達、だからですか?」

のび太「…!……うん、ネイト…いや、ニア君は友達だよ」

ニア「それは良かったです」

671:2009/03/16(月) 00:30:26.94 ID:
ニア「殺人犯、キラはどうやって人を殺すと思いますか?」

のび太「わかんない…けど、超能力とか?」

ニア「どうしてですか?」

のび太「だって、いっぱい人を殺す為には移動しなくちゃならないし…」

ニア「ふーん。のび太君は、頭がいいですね」

のび太「そんなぁ、ニア君には負けるよ」


ジェバンニ「…ニアって何歳でしたっけ」

ハル「…童顔だからいいんじゃない?少なくとも高校生には見えないわね」

ジェバンニ「ですよねー」

678:2009/03/16(月) 00:36:26.46 ID:
数時間後
ニア「…色々とありがとうございました」

のび太「いや、礼を言うのは僕の方だよ。ゲーム楽しかった」

ニア「えぇ。私も楽しかったです」

のび太「それじゃ、また明日学校でね」

ニア「えぇ。学校で」

ジェバンニ「ご自宅までお送りします」

バタン…ウィィィィィ…

レスター「…ニア」

ニア「やはり、です。死神が憑いていました」

ハル「でも、死神が憑いてるだけじゃ証拠にはならないわよ」

ニア「えぇ。捕まえるには、ノートを押さえる事です。
もしくは、ノートを調べられざるを得ない状況にするか」

683:2009/03/16(月) 00:40:45.95 ID:
阿部「…ニア」

ニア「はい?」

阿部「死のうとか、考えるなよ」

ニア「何ですか、いきなり。考える訳ありませんよ。…考える訳、無いです」

阿部(…そうだといいがな……。ニア、やっぱりお前は似ているんだよ、メロに…)

ハル「…策はあるの?」

ニア「様子見です。いきなり野比のび太の家を調べる訳にもいかないでしょう」

レスター「私としては、キラが捕まるなら家宅捜索を行っても…」

阿部「もしもキラが1ヶ月後の予定まで書き込んでいて、どこかバレにくい場所にノートを隠していたら?」

レスター「…またそれを捜索すれば」

阿部「あまり掘り返しすぎるのも危険だ。もしキラが目を持っているなら、今俺達は生かされている状況にある」

686:2009/03/16(月) 00:43:52.55 ID:
レスター「ですが、例え全員死んだとしても…もし野比のび太がキラなら、キラが捕まえられるんですよ?」

ハル「全員死ぬとか、やめてよね。私は死んだ覚えはないわ。今生きているもの」

ニア「ハルさんの言う通りです。我々が死んでしまっては、キラを逮捕する人間が居なくなってしまう」

阿部「フッ…そうだな」

レスター「…阿部さん?」

阿部「いいや、何でもないさ。行こう」

阿部(ニアは日本警察に任せる気など無いみたいだな…。まぁ、日本警察も日本警察だが)

688:2009/03/16(月) 00:47:31.95 ID:
松田「…いつまで、こんな事をするつもりなんですか…!」

目暮「落ち着くんだ、松田君。もし警察内にキラが居たとすれば…」

松田「大問題になる、でしょう!?聞き飽きました!」

白鳥「…ノートから指紋は検出されなかったそうです。また、破り取られた形跡もない、と」

松田「だから言ったでしょう!新しいキラが生まれた、と!」

白鳥「落ち着いてください。いくら怒鳴ってもキラは捕まりません」

松田「でも…っ!」

目暮「とにかく、警察内の事情聴取を進めるんだ。キラの事は、SPKに任せるしかない」

690:2009/03/16(月) 00:52:53.13 ID:
のび太「…問題なのは、ノートの所有権だ」

リューク「クク…あのノートをどうやって取り返すか、だろ?」

のび太「いいや、逆さ。どうやって捨てるか、だ」

リューク「…?」

のび太「松尾芭蕉。しずかちゃんはノートの所有権を失ってノートに関する記憶を全て失ったんだよね?」

芭蕉「あぁ。そうだ」

のび太「…もしもそうなら、僕が記憶を失ってもおかしくない状況を作るしかない」

リューク「ククク…」

のび太「ん?」

リューク「いいや、前のキラと考えている事が一緒だな、と思った。同じことをしたぜ、アイツ」

のび太「…ふーん。…せめて、同じ轍を踏まないようにしよう」

693:2009/03/16(月) 00:57:58.72 ID:
のび太(リュークは前にニアと会った事がある)

のび太(そして、前キラは探偵に追い詰められて捕まった)

のび太(更に、過去に僕と同じ事をした…?)

のび太(…僕がノートを捨てる方法を、早めに思いつかないと…)


のび太「おはよー!」

ニア「おはようございます、のび太君」

のび太「今来たの?」

ニア「いいえ、のび太君が出てくるまで待っていました」

のび太「………。呼び鈴鳴らしていいのに」

ニア「面倒でした」

のび太(待ってる方が面倒だろ)

699:2009/03/16(月) 01:03:33.43 ID:
のび太(ニアを…殺す為には…やはり目か?目の契約をするしかないなだろうか…)

のび太(いいや、それは使うべきじゃないな。寿命が半分になってしまえば、しずかちゃんを…誰が幸せにするんだ)

ニア「どうしました?のび太君。手が止まっていますよ」

のび太「え?あ…うん。考え事」

ニア「そうですか」

のび太(…後ろから覗き見て来るなよ…こんな堂々としたストーキングって一体…)

阿部「…よし、今日は少し早いけど終わりにしよう!」

「わーい!先生だいすきー!」
「よっし!帰りの会までジョーセンやろうぜジョーセン!」

のび太(…変な先生だとは思ったけど、根はいい先生だな。勉強教えるのも上手いし。何でか保険の授業だけ長引くけど)

708:2009/03/16(月) 01:16:03.26 ID:
キーンコーンカーンコーン
ニア「起立、礼」

のび太「…ニア君、一緒に帰ろー」

ニア「え?あ、いえ。今日は用事があるんです」

のび太「えっ?…そっか、それは残念だね」

ニア「えぇ、とても残念です。また今度遊びましょう」

のび太「うん、そうだね。また今度ー」


リューク「…どうするんだ?キラ」

のび太「………。どうしようも無いね。相手が動かなきゃ、こっちも動けない」

リューク「だから目の契約して全員殺せばいいのに」

のび太「人間が人間を殺すのと死神が人間を殺す事は違うんだよ。
…ニア君はやはり危険だ…けど、ヘタに処分すれば僕の容疑は益々強くなる…」

芭蕉「やはり打つ手なしか?」

のび太「いいや。SPKがどう動くか、それを考えればいい。…思いつかないけどね。今の所は裁きを続けるしかない」

712:2009/03/16(月) 01:20:39.69 ID:
のび太(偽キラをもう1人仕立て上げるか…?しかし、相応の人物が…)

しずか「…のび太さん」

のび太「…!しずかちゃん!」

しずか「いきなり、ごめんなさい…最近、疲れてるみたいだから」

のび太「大丈夫だよ」

しずか「ドラちゃんや、皆が死んだのに…?」

のび太「………。」

しずか「強がらなくてもいいわ。私はのび太さんの味方だから。私の前では、素ののび太さんで居て欲しい…」

のび太「…しずかちゃん」

しずか「あっ…」

しずか(のび太…さん……)

(濡れ場省略)


725:2009/03/16(月) 01:26:54.56 ID:
のび太「…はっ、しまった」

リューク「朝だな」

のび太「…何曜日?」

芭蕉「ゆとりで良かったな。土曜日だ」

のび太「…良かった」

ギュッ

のび太「ん…?…しずかちゃん?」

しずか「のび太さん…」

のび太「なんだ、寝言か…」

しずか「死なないで…」

のび太「…!…大丈夫だよ、僕は…ずっとしずかちゃんの傍に居る」

732:2009/03/16(月) 01:31:48.01 ID:
のび太(たまには…こうやってのんびり過ごすのも、いいか…)


ジェバンニ「…覗きは悪趣味ですよ。というか、見つかったら捕まりますよコレ」

ニア「盗撮ビデオです。高く売れますよ」

ジェバンニ「売るなよ」

阿部「しかし…驚いたな」

ニア「えぇ。あれ程慎重だったキラが、何故ここまでのボロを出したのかが解りません」

ハル「マリオテニスの所為かしらね?遊んでいる間に家に隠しカメラを設置されている事は、考えなかったのかしら」

阿部「だが、証拠が無い」

ニア「…問題はそれです。デスノートを一体どこに隠したのか…」

736:2009/03/16(月) 01:35:58.79 ID:
阿部(方法は…少ない。人を殺したという証拠は、デスノート自体が無ければ証明できないだろう)

阿部(…もし、俺がニアなら?のび太なら?…次は何を考える…)

ニア「…ここまでくれば、野比のび太がキラである事は確定でしょうね」

ハル「死神との会話」

ニア「それです。さっきのは独り言だとは考え難い」

阿部「だが、ニアには見えなかったんだろ?」

ニア「…2冊目のノートでしょう。新しい死神が降りてきたのでしょうね」

阿部「新しい死神、か」

阿部「死神は一体何をしたいんだろうか…な。何を考えてるのか、全くわからん」

ニア「ですね。ちょっとトイレ」

ジェバンニ「俺も行ってきます」

740:2009/03/16(月) 01:40:23.03 ID:
のび太(…そろそろ、新しい裁きの予定を入れないといけないな…)

のび太(…しずかちゃん、ごめん。また後でゆっくりしようね)

チュッ


芭蕉「………。のび太殺しちゃダメ?」

リューク「ダメだろ。っていうかお前死ぬぞ」


レスター「…野比のび太が移動します!」

レスター「…ってニアとジェバンニ居ないし」

阿部「必要無い。このまま衛星で追うぞ!」

742:2009/03/16(月) 01:43:33.15 ID:
ニア「………。ジェバンニ、こっちはトイレではありませんよ?」

ジェバンニ「解っていますよ」

ニア「死にますよ?」

ジェバンニ「えぇ。解っています」

ニア「………。では、何故」

ジェバンニ「…車の運転手が必要でしょう。それだけです」

ニア「…どうも。助かります」

ブォンッ!ブォォォォォォォ!

ジェバンニ「…ターボ全開で行きますよ!」

ニア「…はい。お願いします。行き先は――」

753:2009/03/16(月) 01:49:41.44 ID:
リューク「そういえば、ノート隠す場所変えたんだっけ?」

芭蕉「ノートだけじゃない。四次元ポケットごとな」

リューク「…どこだっけ?」

芭蕉「小学生が訪れる場所。野比のび太が居てもおかしくない場所。それは…」


ニア「…待っていましたよ。キラ」

のび太「…ニア君。何でここに?」

ニア「この場所は、貴方にとって思い出の場所の筈です」

ニア「…そう。剛田武がよくコンサートやリサイタルを開いた、この空き地は」

757:2009/03/16(月) 01:53:02.95 ID:
のび太「…僕はキラじゃない。この空き地は、友達との思い出の場所だ。だから来た」

ニア「いいえ、違います。貴方は光化学反射布を使用し、ノートを隠した。ハリー・ポッターで言う、透明マントでしょうか」

のび太「何で僕だ、と?」

ニア「今、こうして君は来た。だからです」

のび太「僕は偶然ここに来たんだ」

ニア「愛した彼女を置いて?」

のび太「…変態め」

ニア「どうも。貴方もいい線行ってると思いますよ」

のび太(くっ…ふざけやがって…!)

765:2009/03/16(月) 02:03:27.44 ID:
のび太「…とにかく!僕はたまたまここに来たんだ!だから、僕は…」

ニア「もう既に、ノートはこちらが握っています」

のび太「…!」

ニア「ここに書かれている名前と死亡した犯罪者を照らし合わせれば、このノートが本物かどうか一発でわかります。
また、指紋や筆跡で、貴方のものと断定も出来る」

のび太「………。」

ニア「…終わりです。キラ」

のび太「…ククッ」

ニア「………?」

767:2009/03/16(月) 02:04:23.86 ID:
のび太「…僕がそんなミスをすると思ったのかい?」

ニア「………!ジェバンニ!ノートを――…」

のび太「…リューク!目だ!」

リューク「ククッ…あいよ」

ニア「…しまった!ブラフか!」

ジェバンニ「な…!ノートを1枚隠し持っていたのか!」

ダァンッ!

のび太「…っ!遅い!」

Nate River
Stephen Loud

769:2009/03/16(月) 02:07:01.35 ID:
レスター「な…なんて事だ……ニアが……ニアの名前が」

阿部「…やっぱり…か」

ハル「やっぱり…?どういう事?」

阿部「だから…死ぬなと言ったんだ」

阿部「ニアはメロに似すぎている…メロも、Lキラを捕まえる時に犠牲になった…!」

レスター「…!じゃ…じゃあ!」


ニア「うっ…」

ジェバンニ「……っ」


ドサッ――

772:2009/03/16(月) 02:09:08.37 ID:
阿部「…行くぞ」

ハル「行くぞって…どこに?」

阿部「証拠は手に入れた」

ハル「証拠は…って!ニアが殺されたのよ!」

阿部「ニアが命がけで作った証拠を無駄にする気か」

ハル「…!」

レスター「…ニア………」

779:2009/03/16(月) 02:16:06.78 ID:
のび太「………。」

リューク「どうした、キラ。逃げないのか」

のび太「…逃げてどうなる?証拠はここにある」

芭蕉「証拠を持って逃げる」

のび太「無駄だよ。無意味だ」

リューク「じゃあ…」

のび太「…言っただろ?リューク。僕は相応しい死に際を探しているんだって」

リューク「ククク…ククッ…中々面白い奴だったが、最期は潔くしてるつもりか?」

のび太「……過去は、変えちゃいけない。ドラえもんが言ってたんだ」

781:2009/03/16(月) 02:17:20.03 ID:
のび太「それに、この事実は公にはされないだろう。
そうしたら、しずかちゃんは僕の死を知らないで居てくれる」

芭蕉「のび太…。…リューク!やめろ!」

のび太「止めるな!」

芭蕉「…!?」

サラサラサラ…

リューク「…あばよ。お前も、立派な死神だったぜ」

のび太「…未来を任せたよ――…しずかちゃん」



ドクンッ


ドサッ

787:2009/03/16(月) 02:23:43.90 ID:
ドラミ「そう…私が存在しているのは、のび太さんが死んだから…なのね」

ドラミ「…しずかさんには、どう説明しようかしら……?」


しずか「そうね…のび太さんから名前を取って、」

しずか「ノビスケ!いいわね!その名前がいいわ!」

オギャァァァア

しずか「ふふっ…元気に育ってね?」

しずか「お父さんの分も、私の分も…」


Fin

805:2009/03/16(月) 02:28:13.12 ID:
皆ありがとう!
まさか初スレでここまで伸びるとは思わなかったw

頭痛いお
最後までしっかり物語練れてなくてごめんお…


4:2009/03/15(日) 13:31:18.94 ID:
ドラえもんの道具は極力ナシで行こうと思う

860:2009/03/16(月) 03:03:20.64 ID:
あえて秘密道具は制限して書いたんだな
それで正解だったんじゃね?
ラストきれいにまとめられたし

つまりgjってことよ

834:2009/03/16(月) 02:40:40.40 ID:
俺はジャイアン、すね夫、出来すぎ、ばーろ、ドラえもん、ニア、そしてのび太の死を一生忘れない…

そのために、このスレは永久保存をしておく…


835:2009/03/16(月) 02:41:51.98 ID:
ああ、そういやバーローなんていたっけwwwwwwww

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